あくあん's blog

つらつらと書きます。最近はカメラの話。書評やガジェットの話なども。

NIKKOR Z 50mm f/1.8 Sとf/1.2 S、導入時の問題を考える

どうも、あくあんです。

今日はメモがてらどういうレンズ運用をしようかと、独り言を綴ります。

 

最近よく使う焦点距離として、50mmが台頭してきました。以前は35mmだったのですが、より遠近感が実際の視界に近いこと、および「作品」として被写体をクローズアップさせつつ、程よく背景を入れ込むということで改めて良い焦点距離だなと思うようになっています。

f:id:aquan4social:20220116101559j:plain

50mmっていいですよね。

なので、24-70mm f/4 Sを使うときも、多くの場合は50mmを利用しています。しかし、じゃあ画角を固定して撮影を楽にするために50mm単焦点を買うか?と次のステップを考えると、実導入した時の手間が少し面倒であることに悩まされます。

 

Nikon Zシリーズの50mm単焦点は(Noctを除いて)f/1.8とf/1.2の2つがあります。一旦価格を考えないで検討しましょう。

f/1.2の写りは極めて立体的で、それはなだらかなボケと50mmという画角が貢献しているから、と思われます。一方その画質を実現するには被写体をある程度離した状態で撮影する必要があります。

f:id:aquan4social:20220116103057j:plain

NIKKOR Z 50mm f/1.2 S。デカいです。画像はニコンイメージングより引用。

言わずもがなですが、50mm f/1.2は明らかに重たいです。写りに後ろ髪を引かれながらも、使いたい時に持って行きたいと思えるか、というと口をつぐみたくなります。なんせZ 5 + 24-70mm f/4ですら少し重たいし嵩張るから持っていくの面倒だなぁと思うわけで。レンズ狂いの人はそうではないのかもしれないですが...

また、伴貞良さんのブログを見て、50mm f/1.2まわりの話は、レンズ自体が目的になっていることが多いと考えるようになりました。私がカメラを利用する理由(出口)は、あくまで散歩やイベント / 旅先で見かけた美しいものを記録するためであって、レンズそのものの写りを人に見せたいわけではありません。

だんだん言い訳がましくなってきましたが、

  • 50mm f/1.2は絶賛レビューが多いが、それは写りに対する評価である
  • 仮に写りが良いとしても、重さ大きさのデメリットを振り払ってまで自分が持ち出そうと思えない
  • なぜなら、カメラレンズを利用する目的はレンズの写りではなく、カメラを使って情景を残すことだから

という話なわけです。付け足すなら、50mm f/1.2を所有しているという満足感は得られるかもしれませんが、それはコレクター的な感情に過ぎません。コレクター感情を暴走させて購入すると、防湿庫の美しい肥やしとしては機能するかもしれませんが、持ち出すことはほとんどないでしょう。それはそれでお金も勿体無いし、レンズ(およびレンズ開発陣)に対しても失礼な気がします。

 

では、50mm f/1.8はどうなのか。試写した限りでは絞った状態だと24-70mm f/4とほとんど変わらないものの、重たくないのにf/1.8という明るさを持っているのが最大の利点かと思います。また、単焦点なのでカメラのスイッチを入れれば、ズームレンズ特有のフォーカスリングを回して焦点距離を調整する動作もせず、すぐに撮影できます。細かいところですが、ズームレンズだとたまに50mmに合わせたつもりが49mmや49.5mmや51mmでEXIFに表示されることがあり、私はこれがすごく気になっています。なので、EXIFにも綺麗な情報が残る、という点も評価できます(これはf/1.2も同じですが)。

f:id:aquan4social:20220116101640j:plain

これは50mmと見せかけた49mm画角です。実用上の問題は全くないのですが。

大雑把に言って、単焦点に求めることが気軽に焦点距離が固定された状態で撮影できることであるため、軽さと低いf値を兼ね備えているf/1.8は非常に有力な選択肢なのかなと思われます。

 

f:id:aquan4social:20220116103131j:plain

NIKKOR Z 50mm f/1.8 S。コンパクトですがちょっと見た目が... 
画像はニコンイメージングより引用。

しかしながら、50mm f/1.8はデザインが(フードなしの状態で見ると)ちょっと小太りな感じであまり見た目にそそられない、ややフロント側に重心がある感じなせいか数字的には軽くてもそこまでの軽さを感じないといった欠点もあります。特に、デザインに対する印象が私の中では微妙である以上、利用していく分には素晴らしいものである一方、所有欲はあまり満たされない気がします。ある意味50mm f/1.2とは正反対で、カメラ利用者的な視点とコレクター的な視点での戦いが起こっています。

カメラ趣味、というのはその2つの視点があって当然なのかもしれないですが、折り合いをつけるというのも難しいものですね。多くの場合はロマンが勝ってコレクター的な方に行くのかもしれないですが。

 

追記

ところで、ちょっと話は逸れるのですが、24-70mm f/2.8も意外といいなと思いました。

伸びるズームレンズは見かけが美しくないので検討外だったのですが、思った以上にレンズの繰り出し時の動作が滑らかで、L-fnボタンやディスプレイなど、f/4とはだいぶ質感が異なっているな、というのを、とある店舗で触った際に感じました。とはいえ、最初の目的である「画角を固定して撮影を楽にしたい」という話から逸れるので、おそらく50mm単焦点を買ってなお24-70mm f/2.8が欲しかったら、くらいの話になるんでしょうか。正直f値が1段しか差がないのであれば、ほとんどの場面では問題なく、無用の長物になる気はしていますが。

結局のところ、趣味というのは運用に至る前の、Googleで検索してあーだこーだ考えている時が一番楽しいんですよねぇ...