あくあん's blog

つらつらと書きます。最近はカメラの話。書評やガジェットの話なども。

NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sのレビュー

ご無沙汰しております。あくあんです。今回は2022年2月に購入した、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sの所感について書いていきたいと思います。8月くらいに追加購入したZ TELECONVERTER TC-2.0x(2倍テレコン)もついでに言及します。

 

色味の良さを感じるレンズ

このレンズを使っていてはっきり言えることは、いきなり色味が良い画が出てくるという特徴です。特に、中間域の彩度?が全体としてバランスよく、いわゆる「発色が良い」レンズだと感じました。一部の人はFLレンズ(蛍石レンズ)の恩恵とも言っていますが、そこら辺はどうかはわかりません。NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sとの比較をすると、多くのシーンでは2つのレンズは同等に色味の良さが光ると評価しています。NIKKOR Z 24-70mm f/4 Sの硬調さと比すると違いは明らかで、柔らかくもコントラストがはっきりと高く、解像ははっきりしているものの全体として高い次元でバランスの取れた描写と言えるでしょう。

ちなみに、ごく稀にゴーストが出ます。比較対象が逆光に鬼強いNIKKOR Z 24-70mm f/4 Sなので比較条件として厳しすぎますが、出るものは出ます。購入当時はARCRESTの在庫がなかったのでケンコーのZXレンズ保護プロテクターを使っていますが、おそらくプロテクター起因ではないと思っています。飛行機のライトくらいなら全くゴーストは出ず、太陽の反射がかなり強い時などかなり限定的な状況での話なので、気にせずとも良いと思いますが。

 

以下作例を6枚ほど流します。

 

撮影条件は中〜遠距離がおすすめ

まだまだ使いきれていませんが、このレンズの描写をうまく活かすとするなら、200mm f/2.8, 105-135mm f/5.6あたりの条件が良いと経験的に把握しています。この辺りの条件は後ろのボケまで含めて綺麗な画になりやすいです。被写体までの距離としては、前者は5メートル以上、後者は3メートル以上くらいが、このレンズのスイートスポットと言えるでしょうか。焦点距離を問わず、3mくらい離れて撮るといい感じになりやすいです。

スイートスポットとは真逆の避けるべきシーンとしては、寄りやごちゃついた背景が挙げられます。前者の寄りに関しては、画質低下は感じないものの、背景を吹き飛ばすくらいの大きなボケにしない限り、非点収差などに起因したボケの印象悪化があります。また、草木などに代表されるゴチャついた背景は上記と同様、非点収差などの影響が強いため避けるべきです。後ろに草木があることが多いシーン(花や鳥など)で使うのは上手く場所を選ぶ必要があります。

上手くいかなかった例。背景ボケが少し気になります。

持ちやすさ・手ぶれ補正の強さが光る

確かに絶対的な重さで言えば一般的なレンズよりも重いのは百も承知ですが、ボディにつけた時の重心位置が前玉寄りになるからなのか、ストラップなしで手持ちのまま1-2時間移動しても特に手首の疲れは感じないです。Z-GR1(純正エクステンショングリップ)を装着すると、持ち運びの気軽さ・撮影時の安定性ともに向上するので、こちらも併せて使うことをおすすめします。

ただ、特にテレコンつけた状態で手持ちのまま歩いていたりすると、たまにマウントあたりから軋む音がする気がするので、あまり雑に振り回すのは望ましくないかもしれません。そもそも精密機器なんだから丁寧に扱えという話ではありますが。

レンズを構えた時の持ち方として、私は左手の親指・人差し指・中指の3本で支えて使いますが、三脚座を左手の腹で持つという方もいるかと思います(購入当初は私もこの使い方をしていました)。正直なところどちらでも持ちやすいかと思います。使い方を選ばないという点では良い点かもしれないですね。

 

このレンズの使いやすさに関して、手ぶれ補正の力が異常に強いというのも挙げられます。手ぶれ補正が強いからなのか、それとも本体重量があるので静止させやすいからなのかはわかりませんが、とにかく止まりやすいです。NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sは1/13秒まで安定して止められますが、このレンズは200mmでも1/8までは手持ちで簡単に止まります。体幹強い人ならもっと追い込めるかもしれないですね。

手ぶれ補正の恩恵でファインダー像も常に安定しています。特に飛行機の流し撮りをする時などは便利です。

 

(手ぶれ補正がないレンズってファインダー像ぶれるんですかね?ボディもレンズも手ぶれ補正がない機種を持ったことないからわからないですけど)

ニッコールレンズテクノロジー | NIKKORレンズ | ニコンイメージング

 

テレコンは及第点

2倍テレコンを装着すると、焦点距離が140-400mmとなり、利用頻度は明らかに下がります。私は船や鳥の撮影くらいでしか使っていません。

画質に関しては、等倍レベルで見ると劣化しているとは感じられません。ほんの少し色味の赤成分が強くなるかな?という気がしなくもないですが、室内での比較結果であり、多くの利用シーンでは被写体までの距離が遠いと想定されることを踏まえると、もしかしたらあまり変わらないのかもしれません。ただ、等倍レベルで見ると劣化はしていないのに、全体で見るとなんというかちょっとコントラストが下がった気はします。

 

使い勝手の点では、テレコンなしだと70-200 + Z 5/6/7 + Z-GR1でも三脚座近くが重心となり、三脚座で自立するのに対し、テレコンをつけるとボディ側に重心が寄ってしまうため、自立しなくなるという欠点を感じます。また、テレコン部分が出っぱっているので、装着時に70-200側の電子接点等にぶつけないか心配になります。

焦点距離が伸びるのは良いことではありますが、それならさらに望遠のレンズを購入した方が幸せになれるかもしれないです。

 

望遠レンズゆえ手軽さは少なめ

このレンズを所有して、つくづく望遠は特殊用途であることを感じました。70mmスタートなので、上手く使っても圧縮効果などの影響で切り取りの側面が強い画が多くなってしまいます。やっぱり、標準域というのは偉大かつ万能なのだなという気持ちを抱きました。

また、望遠レンズはサイズが大きくなるため、このレンズも例に漏れずバッグに入れにくい代物です。なので、使うことが事前に想定される時しか持っていかないことが多いのは事実ですし、持っていったのに使わなかったことが心に引っかかることもたまにあります。

 

購入して大満足

以上、つらつらと書いてきましたが、全体としては購入して大満足です。

インナーズーム(ここ重要)で見た目もNIKKOR Zの中で1, 2を争うレベルでかっこよく、色味や利便性も素晴らしい。どこに後悔する要素があるというのでしょう。(2倍テレコンはそれほどではないですが...)

ようやくローンも払い終わるので、これからもガシガシ使っていこうと思います。

余談

先日、NIKKOR Z 50mm f/1.2 Sも購入したのですが、2本併せてバッグに入れるとめちゃくちゃ重いことを確認しました。普通にしんどいです。50mm f/1.2 Sのレビューはまた日をあけて書こうと思います。

 

 

NIKKOR Z 50mm f/1.8 Sとf/1.2 S、導入時の問題を考える

どうも、あくあんです。

今日はメモがてらどういうレンズ運用をしようかと、独り言を綴ります。

 

最近よく使う焦点距離として、50mmが台頭してきました。以前は35mmだったのですが、より遠近感が実際の視界に近いこと、および「作品」として被写体をクローズアップさせつつ、程よく背景を入れ込むということで改めて良い焦点距離だなと思うようになっています。

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50mmっていいですよね。

なので、24-70mm f/4 Sを使うときも、多くの場合は50mmを利用しています。しかし、じゃあ画角を固定して撮影を楽にするために50mm単焦点を買うか?と次のステップを考えると、実導入した時の手間が少し面倒であることに悩まされます。

 

Nikon Zシリーズの50mm単焦点は(Noctを除いて)f/1.8とf/1.2の2つがあります。一旦価格を考えないで検討しましょう。

f/1.2の写りは極めて立体的で、それはなだらかなボケと50mmという画角が貢献しているから、と思われます。一方その画質を実現するには被写体をある程度離した状態で撮影する必要があります。

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NIKKOR Z 50mm f/1.2 S。デカいです。画像はニコンイメージングより引用。

言わずもがなですが、50mm f/1.2は明らかに重たいです。写りに後ろ髪を引かれながらも、使いたい時に持って行きたいと思えるか、というと口をつぐみたくなります。なんせZ 5 + 24-70mm f/4ですら少し重たいし嵩張るから持っていくの面倒だなぁと思うわけで。レンズ狂いの人はそうではないのかもしれないですが...

また、伴貞良さんのブログを見て、50mm f/1.2まわりの話は、レンズ自体が目的になっていることが多いと考えるようになりました。私がカメラを利用する理由(出口)は、あくまで散歩やイベント / 旅先で見かけた美しいものを記録するためであって、レンズそのものの写りを人に見せたいわけではありません。

だんだん言い訳がましくなってきましたが、

  • 50mm f/1.2は絶賛レビューが多いが、それは写りに対する評価である
  • 仮に写りが良いとしても、重さ大きさのデメリットを振り払ってまで自分が持ち出そうと思えない
  • なぜなら、カメラレンズを利用する目的はレンズの写りではなく、カメラを使って情景を残すことだから

という話なわけです。付け足すなら、50mm f/1.2を所有しているという満足感は得られるかもしれませんが、それはコレクター的な感情に過ぎません。コレクター感情を暴走させて購入すると、防湿庫の美しい肥やしとしては機能するかもしれませんが、持ち出すことはほとんどないでしょう。それはそれでお金も勿体無いし、レンズ(およびレンズ開発陣)に対しても失礼な気がします。

 

では、50mm f/1.8はどうなのか。試写した限りでは絞った状態だと24-70mm f/4とほとんど変わらないものの、重たくないのにf/1.8という明るさを持っているのが最大の利点かと思います。また、単焦点なのでカメラのスイッチを入れれば、ズームレンズ特有のフォーカスリングを回して焦点距離を調整する動作もせず、すぐに撮影できます。細かいところですが、ズームレンズだとたまに50mmに合わせたつもりが49mmや49.5mmや51mmでEXIFに表示されることがあり、私はこれがすごく気になっています。なので、EXIFにも綺麗な情報が残る、という点も評価できます(これはf/1.2も同じですが)。

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これは50mmと見せかけた49mm画角です。実用上の問題は全くないのですが。

大雑把に言って、単焦点に求めることが気軽に焦点距離が固定された状態で撮影できることであるため、軽さと低いf値を兼ね備えているf/1.8は非常に有力な選択肢なのかなと思われます。

 

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NIKKOR Z 50mm f/1.8 S。コンパクトですがちょっと見た目が... 
画像はニコンイメージングより引用。

しかしながら、50mm f/1.8はデザインが(フードなしの状態で見ると)ちょっと小太りな感じであまり見た目にそそられない、ややフロント側に重心がある感じなせいか数字的には軽くてもそこまでの軽さを感じないといった欠点もあります。特に、デザインに対する印象が私の中では微妙である以上、利用していく分には素晴らしいものである一方、所有欲はあまり満たされない気がします。ある意味50mm f/1.2とは正反対で、カメラ利用者的な視点とコレクター的な視点での戦いが起こっています。

カメラ趣味、というのはその2つの視点があって当然なのかもしれないですが、折り合いをつけるというのも難しいものですね。多くの場合はロマンが勝ってコレクター的な方に行くのかもしれないですが。

 

追記

ところで、ちょっと話は逸れるのですが、24-70mm f/2.8も意外といいなと思いました。

伸びるズームレンズは見かけが美しくないので検討外だったのですが、思った以上にレンズの繰り出し時の動作が滑らかで、L-fnボタンやディスプレイなど、f/4とはだいぶ質感が異なっているな、というのを、とある店舗で触った際に感じました。とはいえ、最初の目的である「画角を固定して撮影を楽にしたい」という話から逸れるので、おそらく50mm単焦点を買ってなお24-70mm f/2.8が欲しかったら、くらいの話になるんでしょうか。正直f値が1段しか差がないのであれば、ほとんどの場面では問題なく、無用の長物になる気はしていますが。

結局のところ、趣味というのは運用に至る前の、Googleで検索してあーだこーだ考えている時が一番楽しいんですよねぇ...

NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S レビューとか

どうも、あくあんです。

今日は、2ヶ月くらい前に買ったMC105mmのレビュー?というか雑感などをまとめます。カメラレンズの検討をしているネットサーファーのちょっとしたツマミにでもなれば。

私が使用している範囲でのレビューなので悪しからず。また、掲載している写真は全て撮って出しです。編集面倒なので。

 

主に以下の点で書き綴りたいと思います。

見た目・重さ・取り回し

見た目はとても気に入っています。全体的なサイズ感、コントロールリング・フォーカスリングの大きさ、スイッチ、レンズ全面、印字など。特に、筒型のフードはこれぞカメラみたいな個人的なこだわりがあるので、世界一カッコイイと思っています。フィルター径は63mmと思った以上に小さく、持っているNIKKOR Z 24-70mm f/4 Sと比較するとレンズの大きさもあってだいぶ小さく見えます。新しいS-Lineのエンブレムは個人的には微妙?かも...

 

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S-Lineのレンズはコントロールリング裏の光沢仕上げが大変かっこいいですね。
Shot on Nikon Z 5 + NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

重さは630gで、見た目で想定するそれよりもはるかに軽く、エクステンショングリップをつけた状態で持つとむしろバランスの良い重さに感じます。30分くらいなら片手で持ったままお写ん歩も負担なくいけます。ただ、体積はちょっとデカいので、バッグに入れたりするのがやや億劫になることも。特に、筒型フードをつけた状態のレンズ全体の直径の増加が体感として大きいので、フード付きだとカメラバッグに入らない状態になってます。あとちょっとだけ長いかな。

1点付け加えるなら、筒型フードはボタンロック式になってますが、こいつが割と優秀で、使用する際にはちょっとだけロックボタンを押せば、あとは押し続けなくとも回して外せるようになっており、外れた状態から使用する際や収納する際はロックボタンを押さずとも回して嵌め込めばロックがかかるという運用ができます。ボタンロック式のフードってみんなこんな感じなんですかね?めっちゃ便利です。

 

 

ボケ・AF・その他写り

よくないポイントから言うと、

  • 非マクロ撮影時、無限遠とみなせない背景のボケがあまり美しくない
  • 非マクロ撮影時、ボケの形状がそこまで美しくない
  • AFは基本的に早いが、外すとめちゃくちゃ遅い

こんな感じですかね。非マクロ撮影時のボケに関しては、ネットで調べてみるに非点収差というものが発生しているのだとか。詳しいことはわからないのですが、とにかく私が感じるのは、枝葉の集合やキラキラした地面などを背景に入れると、ボケがざわつくというかぐるぐるボケになるというか、そんな見た目のボケになります。なんか違和感が出るんですよねぇ。

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雀さん。なんか前後のボケが、特に後ろがのボケがざわざわグルグルしているように感じます。
Shot on Z 5 + MC 105mm。以下同じ。

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これはまだなんとかなっている例です。とはいえ、そこまでボケが綺麗とは思い難いですが...

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後ろの木々も無限遠とみなせる程度の距離になるとボケが落ち着いてきます。

特に雀の写真の例だとわかりやすいかもしれないですが、被写体と背景とが連続していて浮き出ていない場合、ボケの変化が連続的というより、ある面から急にボケ出すという印象を受けます。この点も場面によっては注意が必要なのかもしれません。逆にいうと、3つめのススキのように、ポートレート的に使うなら(多少の注意は払いつつも)そこまで問題なく運用できるのかもしれないですね。

 

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丸ボケは美しくないです。正18角形が割とはっきり見えてしまいます。
これはf/4.5ですが、最小f値2.8でもほぼ同じような結果です。

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f/2.8でレモンボケ。撮影環境の問題などもあるでしょうが。

ディスってばっかりですが、上記の環境以外、私がよく使う環境だと

  • パンフォーカスでの遠景撮影
  • マクロ撮影

では、本当に綺麗に写ります。(マクロ撮影はそのためのレンズなんだから当たり前ですね)

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f/8での撮影。綺麗です。次の写真もf/8です。

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Nikon Zあるあるかもですが、コッテリ色がのる感じ。
上の方のブレてるやつは釣り針と浮きです。

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マクロでの描写はすごいです。ピント面が薄すぎて手持ちだと苦労しますが。

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ピント面は拡大すると肉眼で見えないホコリなども見えます(笑)
写りは美しすぎて平伏すほど。まさにマクロ撮影のためのレンズですね。

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マクロといえば花。非マクロ撮影で暴れていたボケのざわつきや断続的変化もなくなり、
なだらかで美しいボケになります。あゝ素晴らしきマクロの世界。

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マクロ撮影お馴染みの花びら+水滴。ちょっとボケの境界が断続的な部分があるので、条件によってはこうなるのかも。写りは極上です。

いかがでしょう。ある程度クセはあるものの、本来の目的であるマクロ撮影や、パンフォーカスでの撮影、(条件をいくつかクリアした上での)ポートレート撮影などでは強みを発揮すると思います。

ただし、特に遠景撮影などで、コントラストAFで追いきれない部分があった場合のAFの遅さはナメクジレベルです。一旦フォーカスが無限遠まで行って来てという動きを起こすので、ピント面周辺で迷うというよりは全探索でピントどこかなーとやっているように見えます。これが出ると大変イラつきます。

 

 

スイッチ類

レンズ面のディスプレイ、ディスプレイ表示を変更するDISPボタン、機能を割り当てられるL-fnボタンがありますが、これらは撮影中は全く使いません。レンズ面のディスプレイって動画利用にはいいと聞きますが、そうなんですかね?

AF/MF切り替えやピント距離切り替え(無限遠〜0.29mと0.5m~0.29m)はよく使います。特に後者はマクロレンズのためとも言える設定ですね。

ちなみに、MFで追い込もうとするとピント面の薄さがかなり厳しいので、三脚かライティングが必要になるかと思います。MF時のフォーカスリングのトルク感というか、滑らかに回る感じは操作してて楽しさを覚えます。なんか上質なものを扱っているという感覚が得られて気持ちが高まります。

 

 

買ってよかったか

買ってよかったと思います。撮影時に気を使うべきクセはありますが、取り回しのよさ、かっこよさ、焦点距離、マクロ撮影の描写、どれも気に入っています。同じ筒型フードのNIKKOR Z 85mm f/1.8 Sは最短撮影距離が、同じ焦点距離を含むNIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sは重さと価格がネックなので、シーンは多少限定されるもののあまり運用上面倒なポイントが多くないので、頻度高く利用できています。

当初の想定では遠景での利用も考えていたので、足りなかったらどうしようとも思っていたのですが、事前の画角チェック+入念な撮影スポットでの脳内シミュレーションのおかげか、必要十分な焦点距離でした。まあ換算200mmくらいまではトリミングでもなんとかなりますし。多分次に欲しい望遠となると300mmとか400mmなんでしょうねぇ。雀以外に何撮るんだという話ですが。

ともかく、欲しい領域でのわがままな要求を一定以上の水準でしっかり答えてくれる、良いものだと思っています。

 

ちなみに、なのですが、錯乱円の式で計算してみますと、105mmでのf/2.8って50mm換算だとf/0.6相当なので、ポートレートなどの用途だとボケすぎ感すら出てきます。なので、個人的には開放よりもf/4.5-5.6程度(=50mm換算でf/1.0-1.2)で撮る方が自然なボケ感があって気持ちいいです。

 

2022/1/16 作例追加&加筆。

 

 

 

バズる写真と自分が満足する写真

どうも、あくあんです。

今日はだいぶ内容がまとまってない、とりとめもない内容です。

 

私は、一般に写真が評価されるときに

  • 普段見ている(つまらない)景色
  • 遠くにあって見えないもの
  • SNSでバズっている写真

が評価指標に隠れていると思ってまして、これを

  • つまらない日常のワンシーンをうまく切り取る
    • 圧縮効果による表現
    • ボケをうまく使う
    • 立体感を出す
  • 遠くの被写体を望遠などで引き寄せ、目で見えない世界を映す
    • マクロ撮影
    • 望遠撮影(野鳥、スポーツなど)
  • 一目でその写真の刺激がわかるように画を作る
    • 彩度やコントラストを上げて画像にインパクトを出す
    • フィルターなどを駆使して幻想的な写真を作る(滝の絹表現など)
    • 雄大な景色を広角に撮る
    • ダイナミックにパースをつける

などのテクニックによって、評価指標をハックし、「綺麗な」「すごい」写真を作ることができるのかなぁと思っています(もちろん、綺麗なすごい写真はこの限りではありません)。逆に言えば、ある程度の手法を覚えて型に嵌めることができれば、バズりやすい写真になるのでしょう。むしろ、このような作品創作こそがカメラ趣味の王道なのかもしれません。美しい写真を撮るために遠征したりする人もいるくらいなのですから。

 

一方で、私が自分で写真を撮る、という際には、このように作品として昇華させるのではなく、自分の思い出の補完として撮っているという節があります。なので、おそらく私の写真を他の人が見てもそこまでピンとくるわけではないのかもしれないですが、私はその撮った時のこと(その時の気温や雰囲気、会話など)を思い出せる、という点で、作品づくりという撮影スタイルではないのかもしれません。

 

このような一人称視点での写真というのはSNSではバズりにくいですし、説明も難しいものです。さらにそのような写真を評価する、というのはなおさら難しいでしょう。構図が云々レンズが云々の話ではないのですから。

 

ただ、このような一人称での視点を読み手に想起させることができたなら、それはすごい写真家なのかな、とも思います。いわゆる有名な写真家というのは、そういう「想起させる発見力・伝達力」がズバ抜けているのかもしれないですね。

 

蛇足。ただ単純に自分の満足するための写真を撮るだけであれば、望遠域はマイクロフォーサーズコンデジでいいのかもしれないですし、そもそもそこまで高い機材を買う必要はないのかもしれないですね。究極的にはスマホでもいいわけで。ただそこは「写真趣味」ではなく「カメラ機材趣味」という、意味もなく高い機材を所有して満足感に浸るという(愚かな)行為を冒涜する部分もあるので、それらを総合した「カメラ趣味」というのは難しいのでしょう...

ズームレンズの醍醐味

どうも、最近もなんだかんだ土日などにカメラを持ち出して写真をパシャパシャ撮っています。あくあんです。

 

NIKKOR Z MC 105mmの扱いにもだいぶ慣れてきて、このくらいの距離感(2-5mくらい?)だと少しボケがぐるぐるっぽくなったり、F値をこのくらいにするとこの距離ではこんな感じの被写界深度なのかと把握したり、ある程度使えるようになってきました。中望遠レンズとしてかなり優秀で、風景の撮影時にある程度遠くの被写体を引き寄せたい願望を叶えてくれる、良いレンズかと思います。

 

105mmという焦点距離は比較的画角が狭いので、なんだかんだ街撮りや出かける際には105mmも持っていくものの、くっつけるレンズはNIKKOR Z 24-70mm f/4が多いです。明るさこそ足りない場面はありますが、店頭での比較だとf/1.8mmの単焦点レンズとそこまで画質に差がない上、広角、標準、小望遠(←自分が勝手にそう呼んでいます)を一手に引き受けられるこのズームレンズは非常に便利で優秀だなと日々感じています。最短撮影距離が30cmなのでマクロ的にも利用できますし。

 

思えば、ズームレンズの良さはこの便利さ(24mm, 28mm, 35mm, 50mm, 70mmおよびその間の焦点距離の同時所有)が一番の魅力なのだな、と再確認しています。単焦点レンズを複数持っていくのはバッグが重たくなりますし、付け替えの際の手間やセンサーなどへの塵・埃の乱入可能性を少しでも回避できるという面で、大変優れていて、しかもその画質も明るさを必要としない場面では全くと言っていいほど問題になりません。

 

上記の点がズームレンズの良さだと思いますが、スマートフォンのカメラと比較すると、さらにもう1つの良いところが発見できます。発展著しいスマホ写真ですが、よくよく考えるとスマホのカメラレンズって全部単焦点レンズなんですよね。iPhone 13 Proの場合は13mm, 26mm, 77mmのレンズ構成で、それ以外の間の焦点距離は全てクロップで補われています。なので、例えば50mmの遠近感を出したいと思ったら、被写体にパースがかからない程度に近づきつつ、適度にクロップを行わないといけません。しかし、クロップを行うと画質がだいぶ劣化します。その点、一眼カメラのレンズは全領域で光学ズームなので、柵周辺など足回りで画角を調整できない場所でも、画質を担保したまま、35mmでも50mmでもない程よい焦点距離(例えば41mmなど)を設定して撮影できます。これって結構すごいことなのでは?

 

一眼カメラはデカくで重く、しかも撮った後もメディアの取り出しや(人によっては編集など)も面倒ですが、物理的な光の取り込み量や大きなガラス玉としてのレンズなど、スマホにはない利点が出てくる画に大きく影響していると感じられます。もちろん機材は多数必要ですが、「スマホには物理的にできない」ことを補完できると思うと、だいぶ気持ちが良いですね。

 

NIKKOR Zのズームは性能が良すぎる?

ここ最近趣味といえるものが多くなくて、その点ではカメラは比較的、私に趣味といえる時間を提供してくれているような気がします。

そんなカメラの交換レンズが、果たして世に言われている通りのものなのか試すため、休日を利用してカメラ屋に行ってきました。

 

一般に、交換式カメラのレンズについて、世の中で評されているのは以下の通りです。

  • ズームレンズ(特にキットレンズ)は単焦点レンズと比較して画質が良くない
  • ズームレンズは足で動かないから構図の力が身に付かない

というわけで、怪しい人のムーブではあるものの、新宿でニコンプラザ→ビックカメラヨドバシカメラと渡り歩き、さまざまな交換レンズを試してみました。詳しく試したのは以下の通り。

  • 24mm f/1.8
  • 35mm f/1.8
  • 50mm f/1.8
  • 50mm f/1.2
  • 85mm f/1.8
  • 105mm MC f/2.8

我ながら気が狂っていると思いますが、まあいいとしましょう。他にもちょっとだけ70-200mm f/2.8をさわりました。これに関しては同一の画角として24-200mm f/4-6.3と今後比較したいと思っています。

試した結果と、標準ズームである24-70mm f/4との比較結果は以下の通り。

  • f/4で揃えて比較すると、24mm, 35mm, 50mmのf/1.8シリーズは標準ズームの画質・色味は大差ない(MacBook Airの画面上で比較)
  • ただし、周辺減光に関しては単焦点は絞っている分少ない。f/5.6で比較するとほぼ差がない
  • 50mm f/1.2の立体感は素晴らしい。ただし絞ると大して意味がないので、被写体が1m以上離れた状態でf/1.2で撮影する以外ではあまり活躍するシーンが多くないと思われる。近距離撮影はあまりにも被写界深度が浅いので絞らざるを得ないことが多い
  • 105mm MCは等倍撮影はもちろんのこと、中望遠としても優秀である。画質は(画角は異なるが)f/1.8シリーズや標準ズームと大差ない
  • レンズの重さや質感に関しては、50mm f/1.2だけ異常に重たいと感じたが、その他の単焦点レンズに関してはZのボディでは十分許容範囲の重さや取り回しである

 

自分の目が肥えていないからか、それともテスト不足なのか、さまざまな要因があるとは思うもののこのような結論となりました。インターネットでの評はつくづく当てにならないですね。自分の目で確かめる他ない。私としては標準ズーム(24-70mm f/4)が優秀すぎて単焦点を買う意義が「撮影のためにズームリングを回して繰り出さなくてよい」くらいしか無くなってしまった瞬間でした。

もし私が裕福だったら、50mm f/1.2は絞り開放用のレンズとして買っていたかもしれません。そのくらいあの描写は素晴らしかったといえます。一方で、それ以外の単焦点への魅力はほぼ無くなりました。

ただ、より望遠域の画角がえられる85mmや105mmは導入しても良いと感じ、以前から検討していた「標準ズーム + スポットで望遠」という構成にまた考えが戻ってきてしまいました。マイクロレンズということもあり、まあ今日は半分買いに来たようなもんだしと自分に言い聞かせつつ、店員さんに値段交渉して105mm MCをお買い上げしてしまいました...

クリスマスプレゼントということで、いいよね...

 

何はともあれ、画質検証というのはインターネットでの第三者のレビューではなく、自分の目ですべきでしょう。人によって考え方や使い方は異なるし、物欲にビビッとくるものも違うはずなのだから。

GooPassの本人認証が遅い

今日はただの愚痴です。

 

GooPassというカメラ機材のサブスクリプション型レンタルサービスがあり、私はこれを利用していくつか機材を試してみようと思っています。

しかし、本人認証があまりにも遅い...

免許証画像等のアップロードから当日〜1日後には本人認証が完了すると謳われているものの、木曜の夜にアップロードして火曜日の夜現在に認証が完了してないってどういうこと?

 

ちなみに、本人認証にも段階があって、最上位の段階だと何営業日以内にと書いてあるので、免許証アップロードでの認証対応は営業日数えではなさそう。そうなると4日経っているのですが...?

仮に審査が落ちていたとしても(ないとは思いますが)、審査完了のメールがくるわけで、それすらまだきていないという体たらく。使おうと思ったときに(少なくとも記載期日内に)スピーディに対応してくれないコンシューマサービスってなんなんですかね?UX(笑)

あまりにも遅い場合(少なくとも明日には判断しようかと)はマップレンタルあたりを考えています。サイトが若干見づらいのと月単位で借りられないのが難点ですが、現在進行形で対応が遅いところは使いたくないので。

 

注)記事を書くにあたって一応登録したメールの迷惑メール欄など、受信できるメールボックスを全てあたってみましたが、やはり審査完了のメールはきていないようでした。