あくあん's blog

つらつらと書きます。最近はカメラの話。書評やガジェットの話なども。

書評:日曜日の住居学

気づいたら2021年になってしまった。どうも、あくあんです。

ここ数ヶ月ちまちまとブログを書きたい欲がありつつも、全然書くまでに至らなかったですね。うーん...

できればちょっとした機会を見つつ色々書くのを続けたいなーと思うので、どうぞよろしく。

 

今日は宮脇檀「日曜日の住居学」を読み終わったので、軽く書評でもしようかなと。

アフィリエイトリンクではないです。というか日本語URLだしURL有効になるかな... 関係ないけどTwitterって日本語URLは有効じゃないですよね、困る)

https://www.amazon.co.jp/日曜日の住居学-河出文庫-宮脇檀-ebook/dp/B01I1E1SOI/ref=sr_1_12?dchild=1&qid=1609851808&s=books&sr=1-12

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写真左側のやつ。テーマごとに5〜10ページ程度のエッセイという構成なので、すぐ読めます。

 

前提としている時代がだいぶ昔の本なので、表面的なところでは現在とは違う部分も多いです。ただ、「住まい方は生き方」という表題の通り、住環境(家)とは住むための箱物であり、建物はそこに住む人間(主役)の生き方を反映する・規定するという考えが感じられる内容でした。

また、都市・住宅群と個々の家のあり方やそこでの暮らし方なども含め、商業主義に洗脳された我々の行動を冷静に省みるテーマが多くありました。

日本人は衣食住のうち住の部分だけびっくりするくらいお粗末だ、という指摘、グサッときますね。ちゃんとみんな自分の部屋とか住まいを丁寧に扱ってますか?こういう集団の人間性みたいなのはこの本が出版されてから20年以上経っていても、そこまで変わってないんでしょう。

 

私も常々、「家に家具を置くにはどのような生活のグランドデザインが必要か」「どの家具/道具にどの役割を持たせるべきか」などを考えてものを買ったり、配置したりと考えています。賃貸住宅に住んでいる今、家がどのような「生活文脈」に位置づけられるべきか、そしてその家は生活装置としてどのようにあるべきか、そのための必要な構造は何があるかなど、住環境というナラティブを実装することについて非常に意識をしています。周りにある戸建て住宅を見たり、車が走る道路を見たり、外で遊ぶ子供や歩く大人を見たり...

 

そういう意味で、この本は非常にソフト面に寄った、住居に関するエッセイなのだなと思います。

どうも私はガジェットオタクとか車オタクに思われがちですが、このような「人間が世界の中で生きるには」というテーマが好きだからこそ、そのインターフェースとなるガジェットや車、ひいてはその背景にある社会構造に興味がある、といった方が適切かなと思っています。もちろん、それで擁護しきれない面もあるかとは思いますが...

 

そういえば、私は高校生くらいまで建築家になろうと思ってたんですよ。人間そんなに変わらないのかもしれないですね。